YOSIZAWA PETE

衝突間際の刹那に「いいの?」「いいよ。」「いいの?」「いいよ。」「でもね。」「ほらね。」

逡巡しながら近づいていく

 

藍より出て壊れてく。遠い。青。あの、不覚。でもね、ほらね。

あの日の記憶を訪ね行く。

遠くの街まで行ったら帰れなかった。不可能な世界を盗み見る

その名は、YOSHIZAWA、YOSHIZAWA、PETE。

お前の名を問う、その前。「いいの?」「いいよ。」「いいの?」「いいよ。」「でもね。」「ほらね。」

今、二つの眼が近づいてく。

意味の無い言葉で既視感を感じたまま、赤い唇でキスをした。

腑抜けの声枯れ、彷徨う犬の様、誰もが求めたその名は、YOSHIZAWA、YOSHIZAWA、PETE。