可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、ぬいぐるみが燃え尽きるまで。
キラリと光る目線、見て見ぬフリをした。それでも投げかける、ガラス玉の光。
斜め後ろから自分を見上げてく、いつも変わらぬまま無理の無いそぶりで。
正気をかすめとる優しさの塊、アホ面少し下げ無言で語りかける。
手が伸びそうな程に、悪魔の眼の奥に、何かを乞う願望、それに消費されていく。
「最低ね。」なんて言う。女子の視線に揺らぎ、好きなあの子でさえ後ろ指さしていく。
それを受け止め、僕は火をつける。
「僕は、もう駄目だ。」叫んだ夜の隙間に。
真夜中も過ぎて光も届かない公園で、
乾いた足音、砂煙が立ち、
誰かの声が聞こえた気がしたら、
高鳴る胸を左手で握りしめ、右手の可愛いぬいぐるみを燃やす。
黒く焦げたあいつ、残る左目には他と変わりのない無理の無い眼差し。
後ろ髪をひいて胸に入り込んだ、自分の弱さにも良く似た、この「可愛い。」
「僕は、もう駄目だ。」叫んだ夜の隙間に。
真夜中も過ぎて光も届かない公園で、
乾いた足音、砂煙が立ち、
誰かの声が聞こえた気がしたら、
高鳴る胸を左手で握りしめ
右手の可愛いぬいぐるみを燃やす。
可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、ぬいぐるみが燃え尽きるまで。